2010年5月30日日曜日

油性離型剤での金型早期クラック

あれから、数か月!材料メーカー、焼き入れメーカー、金型メーカー色々会議?を開いてやってきました。
「何が進歩したの?結論が出たの?問題はなんだったの?」解らずじまいで数カ月。
昨日、サーモグラフィーを使い、早期クラックが出た金型温度を測定しました。
問題ない温度!!
後日、機会が有ったら、その温度に関してコメントを掲載します。
しかし!金型でもそうですが!!
① 金型材料を作るだけ!
② そのい金型材料を使って焼き入れをするだけ!
③ その金型材料で金型を作るだけ!
④ 問題意識もなく鋳造するだけ!
材料メーカーH社さん、中国メーカーの材料と変わらないのでは??
疑問が最近出てきています。

2010年3月11日木曜日

金型クラック

油性離型剤を使って、ある製品を立ち上げたのですが、5000ショットも鋳造しないうちに、クラックが発生!おまけに、製品形状部も欠けが出て、溶接修正する始末。
水溶性離型剤で鋳造していた時よりも酷い状態になっています。
今まで、何十型と油性離型剤で立ち上げて来た中で、初めての経験です。
油性離型剤で鋳造すると、クラックの発生は水溶性に比べおそいですよー!!と言っている事がウソになってしまいます。

金型製作メーカーと焼き入れメーカー、材料メーカーに来て頂き、状況を説明したのですが!今までの経験上、
結論、責任工程が特定出来ないまま、闇の中へ葬られるか??
この様な経験をお持ちの方はいらっしゃいますか?

2010年2月16日火曜日

マグネの鋳造

先日、油性離型剤を使って、マグネシュームの鋳造をしました。「アルミより簡単かも!」水溶性離型剤でマグネの鋳造を行った時よりは、意外に意外!!簡単にできてしまいました。これ!いいかも!

2009年6月8日月曜日

床のツルツル

前回、床がスケートリンクと言う表現で書きましたが、スケートリンクになる要因として、
金型冷却水の大量漏れも原因ですので、付け加えます。
離型剤とトグル潤滑油とが混ざって床に流れ落ちるほどの大量漏れが有ると悲惨な状態になりますね!!知って見えると思いますが。

2009年6月7日日曜日

30年前の鋳造現場 Ⅱ

油性離型剤のブログの書き出しが、前回書いた「離型剤を灯油で希釈して塗布して、気分が悪くなった」話しだったと思います。
辛かったけど、懐かしく感じています。あの頃!!
工場の床がキレイで、今の様に、ペンキを塗っていたわけではないので、コンクリートの地のままでした。
しかし、今思うとキレイな床で有ったし、作業服も一週間位洗濯しなくても汚れなかった。
今は!!と言うと。床はスケートリンクの様にツルツル滑るし、作業服は汚い!!
毎日洗濯しなくてはならないほど。(真夏の汗をかいた時は別ですよ!潔癖症の人も別ですよ。)
特に、ツルツルした床は、歩くのにコツがいる。いっそ、スケート選手の様に、腕を横に振って滑る様にして歩く。そんな歩き方が一番良かったりして。まー!!油性離型剤に変えて行くと、それが少なくなりますよ。と言う話しです。

2009年6月1日月曜日

30年前の鋳造現場

30年前、私は「栄興社」と言う所の「職業訓練生」でした。
けして、優秀な方では無く、20代近い若者がやるような事をやっていました。
(川口駅から京浜東北線で新宿まで、途中で池袋で乗り換えたかな)
東京があこがれの町で、20分程度で新宿へ行ける町、川口市が好きでした。
土曜の午後5時、作業終了の合図が鳴れば、鋳造機から離れる。しかし、ダイカストて、溶解した溶湯を処理しなくてはならない。(あの当時、丸炉でした)100㌔位の溶解炉、くみ出すのが、5時のチャイムが鳴ってから!!しかし、頭使ったね、あの頃!(いいかげんだった事も有る)午後4時には、溶解炉に材料を入れない。(くみ出すのが嫌だから)鉄るつぼで、半分くらい溶湯が残っていてもOKでした。(割れないから)そんな段取りを昼休み頃から、仲間連中と話しながら、頭がフル回転!!いかに早く新宿に行くか?道具の片付け、溶湯のくみ出し、機械の掃除、鋳造をやりながらやっていた記憶がある。
色々なお客さんと話しをしていると、そんな話しを思い出します。

さてさて、油性離型剤の話しになりますが、
「Eカメラシャーシ」と言う鋳造製品が有り、とにかくスケルトン、骨のダイカスト品。カメラの骨組みをダイカストでやっていました。それに使っていた離型剤が、油性離型剤で、外形にして2㎜程度の四角い骨を組み立てた様な形の製品を鋳造するのですが、金型温度が上がらない。水溶性離型剤を使ってハンドスプレーで鋳造しても金型温度が上昇しないから、鋳造出来ない。だから油性、四角い筐体ですから、センター射出。30年前!!理屈に合っていたな?と思うことが有る。次回!!

2009年5月1日金曜日

充填時間!凝固時間!

充填時間には、3種類くらい計算のやり方が有るようです!
(私の知る限り)一般的な計算方法は、充填時間=充填体積/流量。
(充填体積=充填重量/2.7)(流量=チップ断面積×高速速度)
*充填重量は、ゲートから先の重量。製品部とオーバーフロー部、ガスベント部を足し た重量。

充填時間の話をすると、凝固時間の話が出てきますが、製品の肉厚により、凝固時間を算出するのは難しいと思うし、私自身が算出方法を知らない。流動解析ソフトを使えば出来るかも?知れませんが?ここでは、凝固時間に触れないで書きます。
充填時間に関して、金型温度が高く均一になれば充填時間が長くても湯回りの良い鋳造品が出来る。初めて油性離型剤を使い、鋳造した時に湯回りが良くなった事と、
ヒケ割れが無くなった事には、驚いた経験が有ります。水溶性離型剤と同じ条件で、「湯回りが良くなった」「ヒケ割れが無くなった、少なくなった」現象を説明するには、充填時間が大きく関係していると考えます。多くは金型設計段階で、充填時間、ゲート速度、スリーブ充填率など計算しないで金型製作をしているから、湯回りが悪い製品を油性離型剤を使って鋳造すると良い結果が大抵でます。
(キャビティー内のガス抜きが出来ていない金型は別ですよ!)
この現象を応用すると、射出速度を遅くする事が出来る。増圧力を低く設定出来る。ゲート速度を遅く設定出来る。(射出速度を遅くしてもゲート速度は遅くなる)
溶解温度を低く出来る。
逆に超高速マシンを使い、高速速度を10m/sで鋳造すると、おもしろい結果が出るかも??(超高速で鋳造する時は、ゲート速度に注意!!)高品質なダイカスト品が出来たりして??私もまだやったこと無いけど。