2009年3月31日火曜日

水溶性離型剤てどこがいいの?

「水溶性離型剤てどこがいいの?」の問いかけに「水溶性離型剤てすばらしい!」「水溶性離型剤は未来の離型剤だ」「水溶性離型剤に変わる物はない」と答えられる人はいるのでしょうか?私自身のダイカスト人生は油性離型剤がスタートでした。赤い缶で「日米」と書かれて、中の液体は赤い色。かれこれ、30年位前の事だから記憶が定かでは無いのですが、灯油で薄めて、カメラシャーシ(四角い形で骨だけの形状でした)と言う部品を鋳造していました。(栄興社の時代)又、日米のハンドガンを使って吹いていたから、大量に離型剤が塗布されて、気分が悪くなっていました。その頃、「水溶性離型剤に変えてくれー」と言っていたのを覚えています。しかし、水溶性離型剤だと鋳造出来なかったんですねー(製品が骨まるけだから)(型温が上がらないから)それから、銅パイプ式の自動スプレーに変わり、機械回りへの離型剤の飛び散りにより、いつも床がベトベト、ぬるぬるしていました。ダイカストマシンもベトベトして故障が増えたのも確かです。そして、ノズルがいつも詰まって離型剤が出なくなる。出なくなって、焼き付きが出、取られが発生して、生産性が悪化する。あの自動スプレー装置て?生産性を向上させる道具だったのでは??今思うと、悪化させた道具の様に思う。物の見方として、色々な切り口が有ると思うが、切り口を変えた形で見ると「品質の保証がどこにも無い」と言う言い方になるのかな!銅パイプ式スプレーを作ってみえるメーカーで、この「品質の保証」に付いて答えられる所が有れば聞いて見たい気もします。(多分答えられないと思います。made in Japanに対する定義は色々有りますが、少なくともダイカストでmade in Japanは語れない。今現在!(一部の高品位ダイカストは別ですが)金太郎飴の方がよほど上手く出来てると思うときが有る。made in Japanて海外で人気が有るんです。日本人は嫌いだけど、日本製は好きなんです。少し脱線!!水溶性離型剤でやはり良い思いは無いですね、いつもトラブルと隣り合わせで、油性離型剤でも、使い続けると同じ様な問題が起きるのかな?と私が言っていては話にならないのですが、当社のスプレーシステムはmade in Japanです。品質保証が出来てます。

2009年3月29日日曜日

水溶性離型剤の悪さ

タイトルに「水溶性離型剤の悪さ」と付けましたが、前にも書いた事が有ると思いますが、
「圧迫腐食」と言うか「電解腐食」と言いますか!ダイプレートの金型取り付け面(金型と接触している部分)が腐る!腐食する。腐食するとどうなるのか?と言うと腐食が進行した場合、ダイプレートの平面度が出なくなりバリの問題で有るとか、寸法が出ない問題が出て来ます。せっかく精度の良い金型を作っても、バリが出てしまう、寸法が出ない問題が発生し、金型を直しても、直してもおかしな方向に行ってしまい、金型を作る方も困ってしまいます。真空鋳造にしても効果が出ない、効果に対してばらつきが出て来ます。
水溶性離型剤を使う以上問題がつきまといます。以前勤めていた会社では、型替えをする都度、ダイプレートの表面にイモ グリスを塗っていましたが、ベトベト感が常に有り、ダイプレートへのバリの付着、作業服の汚れなどお薦めできる物では有りません。(効果は有る)錆の問題で、タイバーナットが錆びて取れないなどの問題もでてきます。「錆びる前に時々緩めてグリスをさす」と言う指導も有りましたが、緩めれば4本のタイバーの伸びの測定もやらなくてはならない、正確に伸び測定が出来るか?も心配になって来ます。
油性離型剤を使えば、電解腐食が無く問題がなくなるか??タイバーナットの問題以外は解決出来ると思いますが、金型冷却水の漏れなどが有れば、電解腐食が起きます。金型からジャバジャバ冷却水が漏れて、タイバー、ダイプレートを濡らして鋳造している会社を見ますが、水溶性離型剤以前の問題で有り、その会社は、腐食の問題が解っているのでしょうか?