2008年7月4日金曜日

意外な事実2

薄物を鋳造したときの話をしましたが、
油性離型剤を使って、鋳造をすると金型温度は上がって来ます。
湯回りは良くなり、内部巣、ヒケ割れも相当改善されます。
しかし、連続鋳造するとなると、金型冷却を強化していかなくてはなりません。
張り切って冷却がバンバン効く金型を作ってしまいました。
どれだけ鋳造しても、どれだけサイクルを早くしても、
金型温度が100℃以上上がらず、結局冷却水を絞る事で
対応しました。
冷却がバンバン効く金型。温度が上がらない金型。
一見、「失敗作」と思われるかも知れませんが、
これを作る時は、スリルとサスペンスの連続でした。
「ここまで冷却を攻めたら金型が割れる」だとか、
「こんな金型構造にしたら10ショットもたない」だとかで
まさに鋳造するまでワクワク、ドキドキでした。
その金型はめでたく鋳造ショット寿命を終え引退しましたが、
その「冷えすぎる金型」を作ったおかげで、色々勉強になった事は
確かです。

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